【最新版】現代社会 共通テストとセンター試験のちがいを解説!

いよいよ来年から、センター試験に代わって大学入学共通テストが始まります。

本ブログでは公民科目の1つ、「現代社会」について来年度の共通テストの展望を見ていこうと思います。

現代社会は、地歴に比べて内容が少なく、また政治・経済、倫理と比べて内容が易しいため、数多くの受験生が好んで選択します。

しかし来年度からの共通テストでは、一定程度の出題の変更が余儀なくされます。

今回は今年のセンター試験との比較を交え、また直近の共通テストの試行問題を概観しながら、現代社会が大学入学共通テストでどのように出題されるのかについて解説していきましょう。

 

大学入学共通テスト 2018年度プレテスト総括

 

難易度としては例年のセンター試験とそう大きくは変わらなかったと思います。

倫理、政治・経済と同様、教科書的な知識をもとに解答を導く問題が大半ではあります。

ただ、文章や表・グラフなどの資料が一気に増えました。

これまでの知識を用いて、情報を素早く処理していくことが求められるでしょう。

 

そして、思考力が問われる問題がセンター試験と比べて大きな割合を占めました。

文章の読解力が問われる問題、資料からの考察が必要な問題。いかに提示された情報を正しく解釈、運用するかが重要視されているように感じました。

 

大学入学共通テスト 2018年度プレテスト分析

 

それでは直近のプレテストについて、具体的に内容を見ていきます。

 

試験概要

試験時間:60分 

大問:6題

設問数:31題

 

試験時間はセンター試験と変わりません。2017年度の第1回試行調査から、設問数が大幅に増えました。

センター試験と比較すると文章や資料などの情報量が一気に増えているので、時間をかけて解く問題が一部出てくるでしょう。

それでは大問ごとに問題を見ていきます。

 

大問ごとの分析

○第1問

学校新聞を想定し、倫理分野中心に出題されました。

問2、問5、問9ではセンター試験と同様の知識問題が出されました。

しかしこの大問中の残りの設問では、読解力が必要とされる問いがかなり出題されています。

問6、問7の文章はセンター試験の倫理でおなじみの、提示された文章をベースに思考する問題でした。

問4は経済的自由と精神的自由の観点から行政について考える問題でした。提示されたフレームワークに基づいて論理的に選択肢を読解・処理していく作業です。

 

○第2問

政治分野の小問集合です。

ほとんどが、センター試験から大きく変わらない知識問題です。

問5は、時系列に沿ってものごとが理解できているかを問う問題でした。

選択肢以外はノーヒントかつ8択で、高難易度の問題になっていますね。正答率もわずか11%でした。地歴公民の共通テストでは、他の科目でもこのように時間軸的な内容把握が必須となってきます。

 

○第3問

人権や国民主権が中心の大問でした。

問2の憲法前文の問題は、完全な読解問題でした。政治分野はこのような抽象的なアプローチも必要になってきます。

問3は一院制、二院制それぞれのメリット・デメリットを選択する問題です。やや変則ではありますがいたって標準的な知識問題です。

問4の教育を補助する主体についての問題です。抽象的な主張から具体的な事例を導く、読解力が求められる問題でした。問2もそうですが、この手の問題はセンター試験でも過去出題されているのでチェックしておきましょう。

問5は難問です。判決文をベースにした設問でした。文章量が非常に多く、かつ内容も読み取りが比較的難しいものです。

 

○第4問

国富論をベースに5問出題されました。

問3、問5はセンター試験でもおなじみの知識問題です。

問1は読解問題ですが、アダム=スミスの主張についての基礎的な知識からも解答できます。

問2は抽象的なリード文と仮想の実例を対応させる問題、問4も類似の抽象→具体の説明問題で、どちらも新傾向らしい読解問題でした。

 

○第5問

冒頭はセンター試験同様、会話文から出題テーマを展開する形でした。

問2は提示された資料と選択肢の考察文から、思考力を問う問題です。

問3と問4は、選択肢比較で正解を絞り込む問題です。第1回の試行調査でも同様のものが出されているので、本番でも再現される可能性が高いと思われます。

 

○第6問

問1では膨大な資料が提示されていますが、解釈力などの高度な思考力はさほど必要ではなく、問題に沿って適切な情報を引っ張ってくる「処理能力」にウエイトが置かれた問題でした。

問2は基準に沿って主張をグループ分けする問題です。構造的には第1問の問3と同様で、論理的思考力、読解力が求められます。

 

 

大学入学共通テストに向けた対策

 

○知識量

センター試験と比べて、必要な知識量に変わりはないでしょう。

引き続き、空間軸(国際比較など)や時間軸、因果関係を意識した体系的な理解を前提に学習していきましょう。

 

○資料

共通テストでは他の科目同様、読み取る資料の量は大幅に増加する見込みです。

教科書で習った基礎的な知識が資料の上でどのような位置づけで登場するのかを把握しておきましょう。

 

○文章読解

情報の読み取りは、表やグラフにとどまりません。

共通テストでは、有名な著書の一文や生徒の主張などをベースに、具体と抽象を行き来させる読解問題がたびたび見られます。

読解についてのノウハウを吸収する狙いで、現代文の早めの対策を講じておくのも1つの手でしょう。

 

○時事問題

センター試験同様、日々のニュースはチェックは必須です。

その際、用語は体系的に身につけること、そしてそのニュースについて自分なりに考察を加えることが実力アップにつながってくるでしょう。

 

○演習

センター試験の過去問も、充分対策につながります。

また、倫理、政治・経済のプレテストも共通テストの形式に沿った演習に使えると思います。

 

これまでのセンター試験

 

興味のある人は、ついこの前まで行われていたセンター試験についてもおさらいしておきましょう。

共通テストを作成しているのも、センター試験時と同じく「大学入試センター」です。

そして出題者からして、現代社会という科目からどんな学びを得ていてほしいのかについてはそれほど大きく変わることはないと思われるので、直近のセンター試験も充分な参考素材になります。

センター試験で問われた知識や思考法が、ある程度は共通テストにも引き継がれるということを前提に、最近のセンター試験の傾向、そして本年度のセンター試験の内容を見ていきましょう。

 

○概要

試験時間:60分

大問:6題

設問数:36個

 

○問われている能力

・教科書の基礎的、体系的な知識理解。出来事や制度の名称だけでなく、設立の目的・背景や実際の影響・効果などについての体系的な理解が求められる。

・資料やグラフから、正しく情報を読み取る能力が問われる。

・最近起こった出来事の知識や背景理解が求められる。

 

 

2020年度のセンター試験

 

概要

・試験時間:60分

・大問6題

・設問36個

 

難易度は例年通りでした。予想平均点は18年、19年と同じく50点台後半と見られます。

出題形式はほぼ変更はありません。ただ細かい設問の出し方に、ややひねったものがありました。

また従来と同じく、断片的な知識の詰め込みでは高得点は難しいと思われます。

時間軸や因果関係を考慮した体系的な理解や、論理的な思考を併せて解答する必要のある設問も見られました。

 

大問ごとの分析

○第1問

政治経済分野の総合問題でした。オリンピック・パラリンピックから派生したリード文をもとに、政治・経済の標準的な知識・理解が問われました。

問3はやや計算が必要な資料問題でした。

問4は2019年度に引き続き、民法の「契約」部分についての出題がされました。

 

○第2問

ここではそれほど分野に偏りはなく出題されました。

問3の選択肢にある正規雇用・非正規雇用の手当の問題は時事的な内容です。

問5のマズローの欲求階層説は、2019年度に続き出題されました。

 

○第3問

近代の思想など倫理的な分野と、政治・経済分野の混合問題です。

問7資金の動きに関する選択肢はやや詳細な知識です。

問8の資料問題はやや計算が複雑だったかと思われます。

 

○第4問

ここでは倫理分野と経済分野がそれぞれ出題されました。

問4の比較生産費説は2019年度に続いての出題です。

問5の仮想通貨業者の登録は時事的な内容でした。

 

○第5問

経済分野からの出題です。

問1、3は出来事の背景を問う体系的な理解が求められました。

問4の選択肢にある働き方改革についての法整備は、時事的な内容です。

 

○第6問

政治分野からの出題です。

問2の諸外国の政治制度は、2018年度、2019年度に続いての出題です。

問5は読解力が必要な問題でした。

 

まとめ

 

さあ、共通テストにおける現代社会の出題傾向について、ある程度はクリアになってきたでしょうか。

 

英語や国語などの科目と比べれば、センター試験と出題方式は違えど、求められる能力や知識量にそれほど大きな変更はないように思われます。

引き続き、授業や教科書で習った知識の体系的な理解を怠らないようにしましょう。

 

加えて他の科目も顕著ですが、共通テストでは思考力が必要な問題が一定程度出題されます。

常日頃からあらゆる事象に疑問を持ち、背景や目的・意義、それを踏まえての現状や未来予測など、自らすすんで思考する癖を身につけましょう。

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