「部活に委員会に行事に…。とにかく俺は忙しくて勉強できないんだ」
「家の経済的な理由で、なかなか勉強時間をさけなくて…。どうすればいいんでしょう?」
あなたは忙しい生活を送る高校生ではありませんか?そのため、勉強を集中して効率よくやりたいと悩みこのサイトに訪れたのでは有りませんか?
今回は困っているあなたに向けて、科学的に証明された30時間勉強法や、Deep Work・Shallow Workの理論も用いつつ、効率の良い勉強法の1つをご紹介します。
30時間勉強法とは
30時間勉強法とは、Azeria Labs等で、紹介されている効率のよい勉強法です。以下やり方を説明します。
① 30時間を7つの、4時間の区切り(+2時間の予備の時間)に分けます。
② 7分割に区切ったあと、30時間で達成したい目標を明確にします。
③ 最初の4時間の区切りを利用して、「30時間で達成したい目標」を達成するのに、役に立つものをピックアップします。30時間で達成するために必要な情報や教材やその他自分に必要なものはなにか選び取ります。
④ 次の4時間の区切りを使って、その上で、どの場所で勉強するか、いつするのか、どのような条件でするのか等を細かい設定をします。実際にこれからどのように、目標を達成するのか等を考えて計画に落とし込みます。
⑤ 次の4時間を使って、いよいよ実際に、目標達成するために決めた計画を実行します。
⑥ 決めた計画を実行し、実行が完了したら、その次の4時間を使って、続けて計画を実行していきます。
⑦ 実際に4時間集中して勉強することを5回繰り返します。
わかりにくいと思いますので表にしますと以下です。
Session1 | Session2 | Session3 | Session4 | Session5 | Session6 | Session7 |
目標達成のために必要な情報を集める。
必要な教材など必要な情報を集める。 |
目標達成するために、計画をする。
その上で、計画を実行する環境を整備する。 |
目標できめた勉強を実際に4時間やってみる。 | 目標できめた勉強を実際に4時間やってみる。 | 目標を達成するために高度な課題を解決するために4時間使う。 | 目標を達成するために高度な課題を解決するために4時間使う。 | 目標を達成するために高度な課題を解決するために4時間使う。 |
最初に、勉強するために必要な情報を集め、環境整備をすることが特徴的です。
また、勉強する際の課題を段階的に上げていっている(最初は簡単なものから始めている)ことも特徴的です。
ディープワークとは
ディープワークとは、「認知能力を限界まで高める、注意散漫のない集中した状態での職業上の活動。新たな価値を生み、スキルを向上させる。容易にまねできない」と定義しています。ディープワークを行っている際、高い集中力を保ち、自分の思考力等が最大化され、高い成果が得られやすいと言われています。
仕事ややるべき課題を価値を最大化するためには、以下を気をつければいいと、カル・ニューポート教授は報告しています。それは、「成果を最大化する働き方=費やした時間×集中度」であるということです。費やした時間中、自分が注意散漫になることなく集中することで、決められた仕事や課題等の成果を最大化できるという考え方です。
この考え方をベースにある心理学者が研究をしています。
スペインの心理学者である、Piñeiro さんを含む研究チームが小学生を対象にある研究を行いました。
スペインにあるガリシア自治区の4つの公立小学校から、516人の生徒にお願いし、ある研究を行いました。生徒は9歳から13歳で、男女比はほぼ1対1でした。小学生の子どもたちに対して、「宿題の取り組み」と「宿題をする際の動機」や「過去の成績」などを考慮して、「宿題の取り組みや動機」は「学業成績」と関連するか検討しました。
具体的には、宿題に費やせる時間、宿題に実際に費やした時間、宿題の取り組み(具体的にはどれくらいの量、宿題をやったか)を測定しました。それに加え、宿題をやりはじめる前に、子どもたちに、宿題をやる動機や、宿題をやる際に、どのように問題を解いていくのかなどをアンケート調査し、また、子どもたちの過去の学業成績も考慮に入れました。その上で、学業成績の低い群、中くらいの群、高い群に分けて、宿題への取り組み(宿題に費やせる時間、費やした時間、宿題の量)について検討しました。
結果、宿題をやる動機を持っている生徒や、宿題をやる際の解き方・目的等を知っている子どもたちの方が、宿題をする量が多くなり、宿題に費やす時間がより効率的だったそうです。逆に、宿題をやる動機があまりなく、「学業成績を上げるためでなく、教師に文句を言われないためにやる」という動機の生徒は、学業成績が動機を持っている子に比べ低かったそうです。
勉強時間自体には、成績の低群も高群もあまり差がなかったため、勉強自体自体は、成績が良い子どもも、低い子どもも一定あったそうですが、学業成績が低い子どもたちは、集中力が続かず注意散漫になりながら宿題をやっていた可能性があり、効率よく勉強ができていなかったようなのです。
子どもたちに、このディープワークができていたかはわかりません。しかし、やる動機や目的等を知っている子どもは、そうでない子どもに比べ勉強を効率よくできていたそうなのです。このように、やるべきことに集中できずに注意散漫になるのではなく、やる目的・動機を意識した上で効率よく勉強することで、成績向上できる可能性があります。こちらの研究以外にも、注意散漫になることなく集中することで、効率よく勉強でき、成績も上がるという研究報告はいくつもされています。
【体験談】日々の勉強への活かし方
この勉強は私が大学院入試の際に行った方法ととても良く似ています。私が大学院入試勉強をしていた際、卒論執筆、就職活動、資格試験の勉強、長期インターンンの5つを同時進行に進めながら生活をしていました。そのため、私も時間がなく効率的に勉強する必要がありました。この時、私はこの方法を知りませんでしたが、当時の勉強を振り返ると、これとよく似た勉強法をやっていたのです。今回は私の大学院入試の勉強を例にご説明します。
① 30時間勉強法 私の場合 目標:30時間で大学院の面接対策を攻略する。
Session1 | Session2 | Session3 | Session4 | Session5 | Session6 | Session7 |
・「大学院入試_臨床心理学_面接」のワードで検索し、面接で聞かれる内容を整理する。
・自分が普段使っている教材から、面接で聞かれている内容をピックアップする。 →これらすべてをスプレットシートにまとめる。 |
・これから6つのSessionで、面接で聞かれるであろう内容が20問あるので、どのSessionでどれを考えるか計画する。
どこかのタイミングで面接練習ができるように計画する。 (面接練習してくれる人のアポイントを取り始める) |
面接で聞かれる内容10問の模範解答を作成する。 | 面接で聞かれる内容10問の模範解答を作成する。 | 実際に面接を、指導教員と一緒にやってみる。
その上でご指摘いただく。 |
面接をうけて指摘受けた部分を含め、面接で聞かれる内容20問を再修正。 | 面接練習を指導教員とやってみて、ご指摘をいただく。 |
時間の少ない中で、今回のSessionではこの部分をクリアにしておくことで、Sessionの中で集中してやるべきことに専念できます。
また、私がこの取り組みをしていた際、他のことに気を取られないように、スマホは電源をきって勉強していました。また勉強する場所も、家ではなく、静かなカフェテリアで行っていたため、集中して学習が行えました。(家で勉強すると、マンガを見たり、動画をみたりなど、遊んでしまうことを危惧したためです。)勉強の合間に、ちょっとスマホを見る、ラインを返す…。何気ない行動に見えますが、これらは集中力を奪う行動に1つです。そのため、4時間集中して(集中できなければ、勉強の合間にぼーっとしたり、ストレッチしたり)やるべきことにのみ焦点をあて、課題をこなしていきます。
巷で、「マルチタスク」をしたほうが集中できると言う方もいらっしゃいますが、科学的にも生産性が落ちてしまったり、集中力が落ちてしまうなどの実験データもあります。そのため、この30時間勉強法を行う際には、1Sessionで決められたゴールに向けてやるべきことをやるというスタンスでこの課題に取り組んでください。
日々の勉強特に高校生の方の勉強の活かし方として以下が考えられます。
- 定期テスト3週間前で、主要科目で自分が頑張っている英語をまずは点数を取りたい
→30時間をうまく使って、集中してテスト対策をする。
- 併願校の対策を過去問を上手に使って効率的に行いたい。
→30時間をうまく使って、各科目ごとに目標を決めて併願校対策をする。
これ以外にも、各高校生の置かれた状況や、ニーズによって利用価値は様々です。
まとめ
ここまでいかがだったでしょうか?
注意散漫にならないように集中すること、目標を決めて、1Sessionごとにやることを決めた上で勉強を行うこと。
これらを意識するだけでも、勉強の質は格段に上がると思います。
勉強計画について、アクシブでは無料相談も実施しておりますので良ければご連絡ください。
参考文献:The Role of Prior Achievement as an Antecedent to Student Homework Engagement
新しいことを学ぶには気が散るものを排除する「ディープ・ワーク」と「30時間学習法」が重要
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