みなさんはどうして勉強をしていますか?
多くの人は受験で合格したいからではないでしょうか。
しかし勉強が好きだから勉強すると言う人も時々見かけます。
そういう人たちを見たときに
あの人は自分とは違う。
そんなふうに考えてしまっていませんか?
実はこのように考えるにはコツがあるのです。
そんなコツを今日はご紹介していきます。
受験のやる気を無くさないために大事なこと
結論から言うと、勉強をすることそれ自体を目的にしてしまうのが一番いいです。
勉強がゲームのように楽しいと感じることができれば、受験期もずっと楽になるはずです。
そんなことできたら苦労しないよ!
そんな声が聞こえてきそうですが、実は思っているよりもずっと簡単にできるかもしれません。
メンタリストのDaiGoさんのブログの中でもご紹介されていますが、ロチェスター大学のエドワード・デシ教授による研究を例に出してみましょう。
この実験では子供たちを二つのグループに分けて
好きに絵を描いてもらうグループとうまい絵がかけたら報酬を与えるグループに分けました。
二つのグループで
前者は報酬がなくても絵を描き続けましたが、後者は報酬がもらえなくなると絵を描くのをやめてしまったそうです。
さらにもう一つ面白い話をご紹介します。
ある老人が、隣の空き地で、放課後に子供たちが毎日野球をするので、騒がしくて困っていました。
そこで老人は実に巧妙な計画を思いつきました。ある日、子供たちにこう言いました。
「君たちの野球を見るのがとても楽しくていつも家からみているんだよ、これからここで毎日野球をやってくれたら、100円あげよう」
遊びにきたのにお金がもらえるということで、子供たちはびっくりしましたが、その後一週間、老人は毎日100円をあげました。翌週老人は、
「すまんがお金に余裕がなくなってきてね。これからは毎日50円にするけど、それでいいかね」
といいました。子供たちの一部はしぶしぶでしたが、また翌週も毎日、野球をしにきて50円をもらって帰りました。翌週、老人は
「すまんが、今日からは10円にさせてもらうよ。お金がなくなってきたんだ」
といいました。もともとそこで遊ぶのが目的だった子供たちは、まあしょうがないかと思いその後も野球をしにきました。数日後、老人は
「悪いが、今日からもうお金はないよ、ついにあげるお金がなくなってしまったんだ」
と告げました。すると、子供たちは、怒って文句を言い出しました。
「冗談じゃないよ、ぼくたちがタダで遊んでやるとおもっているの?もうきてやらないよ」。
それ以降、子供たちは二度と隣で野球をしなくなりました。
老人は1000円ちょっとで、騒々しい子供たちを追い出すことができたわけです。
人はこのようにもともと好奇心に基づいて行動していても、それに報酬を付け加えられると報酬にとらわれてしまい、好奇心を忘れてしまうことが明らかになっています。
さらに、報酬を目的とするよりも好奇心をもとに学習した方が、学習効果が高いことが明らかになっています。
学校に勉強は得意じゃないけどゲームの地域が半端ない人ややたら雑学に詳しい人っていませんか?
その人たちは勉強すること自体を多白いと思っているから効率よくそういったものを頭に入れることができるわけです。
では受験生・高校生たちはどうやってこの状況を作ればいいのでしょうか。
好奇心に基づいて勉強したほうが早く頭に入り、喜びも大きい
脳の研究から分かっていることがあります。
それは好きなことをしていると、その行動を始めた瞬間からモチベーションが上がります。そして、その行動自体から喜びを感じることができるのです。
そうすれば、その結果受験でも大きな結果が出せるというのは想像できますよね。
さらにお金や合格を目的にした時よりも好奇心を持って行動し、何かをひらめいた時の方が喜びは大きいことも研究により示唆されています。
しかし私たちは知らず知らずのうちに日々の学校の中で好奇心ではない部分を目的にされてしまっています。
「学校のテストで10位以内に入ること」
「参考書を終わらせること」
そういったことが目的になってしまっています。
そうした状況を少しでも改善するためのコツを3つご紹介します。
勉強をゲーム化してしまう
ゲーム化に関しては詳しくは下の記事で説明していますのでぜひ参考にしてみてください。
目の前の問題に集中する
なかなか難しいかもしれませんが、
「このテキストをいつまでに終わらせなきゃ」
のような目の前の問題に関係ないことは考えず、この問題はどうやったら解けるんだろう?のように目の前の問題に集中しましょう。
好きな教科だと共感できる人も多いと思うのですが、新しいことを覚えるって純粋に面白いですよね。
例えば
現代文だったら新しい面白い文章に出会えます。
化学だったらどうして氷が水に浮くのかわかったり、
日本史だったらどのような歴史から今の日本の政治形態になったのかがわかるようになります。
そんなふうに、何を勉強していても新しいことに出会えて、面白いと思って勉強している人はいますよね。
その感覚を少し味わおうとすることだけでも、勉強自体が目的となり、好奇心が湧いてくるはずです。
ぜひ試してみてください。
報酬の与え方を変える
お金が報酬になる時、私たちは好奇心を失ってしまうことを絵を描く子供の例を使って解説しました。
でも実は報酬の与え方を変えると学習効果を上げることができるという研究結果があります。
これは1925年にアメリカの発達心理学者であるエリザベス・B・ハーロック氏によって行われた実験です。
9〜11歳の子供に算数のテストを受けてもらい、その後
- A:どんな点数でも、よかったところだけを褒める
- B:どんな点数でも、悪かったところを叱る
- C:どんな点数でも、何もしない
に分けたところ、Aのグループが一番成績が伸びたそうです。
また、Bのグループははじめのうちは成績が伸びたものの、その後は低下していく傾向にありました。
さらに、強化したい行動に対して報酬を出すのはその行動を強化するとの研究結果があります。
これはつまり点数の高かった自分に対して報酬を出すのではなく、1週間毎日5時間勉強したことに対してや、勉強中に無駄なことを考えなかったことなどに対して報酬を出すことが、その行動の強化につながる可能性があります。
アンダーマイニング効果とエンハンシング効果
ここまで受験のやる気をなくさないために大事なことをお話ししてきましたが、これは実は行動経済学や心理学の分野で有名なアンダーマイニング効果とエンハンシング効果に基づいています。
アンダーマイニング効果とはお金のような外発的動機付けは好奇心のような内発的動機付けを弱めてしまうということです。
上記に上げた絵を描く子供の例がこれに当てはまります。
またこれに対してエンハンシング効果とは賞賛により内発的動機が強化されることです。
この効果を出すために大事なことは結果を褒めるのではなく過程を褒めることです。
上記でも記載しましたが、これはつまり点数の高かった自分に対して報酬を出すのではなく、1週間毎日5時間勉強したことに対してや、勉強中に無駄なことを考えなかったことなどに対して報酬を出すことが、その行動の強化につながるということです。
ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
勉強それ自体を楽しいと感じることを目指そう
それには合格ばかりを聞にせず、目の前の勉強していることに目を向けよう
報酬を作るときは結果に対してではなく過程に対して作ろう
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