なんでセンター試験は廃止なの?なくなる理由と私達の共通テストへの対策法

こんにちは。アクシブBlog予備校です。今回は、なんでセンター試験がなくなるのか?その理由に迫りたいと思います。

この記事をお読みの人の中には、

これまで約30年間続いてきたセンター試験が共通テストに変更になり、
「いきなり傾向が変わる可能性があって困っている」
という受験生も多いのではないでしょうか。

今回はセンター試験がなくなった理由や共通テストに向けた対策を考えていきましょう。

2020年センター試験はなくなる。そして共通テストの誕生 その理由

まずはセンター試験がなくなった理由についてご説明していきます。世の中では、センター試験がなくなった理由は複数の観点から議論されています。

①センター試験の問題自体の理由

センター試験は1990年にスタートし、約30年行われてきたと言われています。
センター試験は大学入学者を選抜するために利用するテストで、国公立大学を志望する学生中心に、それだけでなく私立大学でもセンター試験利用入試等で利用する学生の多くが受験していました。2019年度のセンター試験では、55万人弱が受験する試験でした。

センター試験に対して、高校教師をはじめ、多数の人が「よく練られた良問が多い」と言われるなどよい評価もありました。

その一方で、センター試験がマークシート形式で回答する形式のテストのため、マークシートに特化した解答テクニックを使う受験生がいたり、マークシートに特化した解答法を教える教師等もいるので、センター試験の問題が本当に生徒自身の学力を正確に図っていないのではないかと考えているという批判もあります。

例えば、数学でよく出題される場合分けをする問題があると思います。記述問題等の問題では自ら○○の条件の時と場合分けしながら解いていく必要があり、どの場面でどう場合分けするのか等は事前に考えておかなければなりません。しかし、センター試験の問題の一部には、問題の誘導に乗る(流れに乗っていく)ことで、さほど数学の場合分けの知識等が事前になくても、問題が偶然(というと言い過ぎですが…)解けてしまう可能性もあります。先ほどの、「センター試験はよく練られた問題が多い」という内容とは一見矛盾する話にも聞こえますが、センター試験のテクニックが広まっている事に対して、良く思っていない教育関係者も多いようです。

また、センター試験の問題の中では、記憶力や知識を問う問題はあるが、判断力や思考力までは十分に図れていないものも多いのではないか?という批判もありました。

そのため、単に知識や記憶力を問うような問題だけでなく、思考力・判断力・表現力を問うような問題がふんだんに使われている「大学入学共通テスト」を導入することになりました。

②社会変動による理由

センター試験がはじまった頃の1990年代に比べ、現在は、国際化、情報化が急速に進んでいると言われています。昔ならば、ITをうまく使った「シェアリングエコノミー」といったビジネスもなかったのかもしれません。ちなみに「シェアリングエコノミー」とは、「自分が持っている『もの』、『あいている時間(要するに時間)』、『技術』を、ネットを介して他の人もシェアできるサービス」のことを言います。

シェアリングエコノミーの例として、カーシェアリングがあります。カーシェアリングとは、特定の車を特定の会社の会員で共有して好きな時に借りられる制度です。スマホ等で予約して使っています。近年でもタイムズ等を利用しながらカーシェアリングを使う方もいます。

このように、今まででは考えられなかったようなビジネスも増えつつあります。

また、今は1990年頃のような状況でなく、社会がIT化、国際化、そしてAI等も普及しています。それにより、高校生や受験生が社会に出る頃、今までの仕事が機械によって自動化されていたり、外国人労働者がメインで働いている状況に変わる可能性もあります。そのため、今ある仕事をただ覚えてやっていくだけでは、もしかしたら機械(AI)に仕事を奪われてしまう可能性があります。すでに野村総合研究所では「日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に」というレポートを出していて、機械やAIに仕事を奪われる可能性はいよいよ現実的な問題になっています。

しかし、機械やAI、ロボットが苦手な分野もあります。

  • 複合的な知識や情報から判断する仕事
  • 型にとらわれないような仕事、
  • 抽象的な概念を扱うような仕事
  • 複雑なコミュニケーションを要するような仕事
  • 臨機応変さが必要な仕事

これらはまだまだAIでは難しく人の力の必要な仕事だと考えられています。複合的な知識や情報から判断する力や、複雑なコミュニケーションや文章を構成する力を養うことで、現在大学受験をする大学受験生が大学(ないしは大学院)を卒業し、仕事をはじめる際、これらの力は生きてくると考えられています。人だからこそできる仕事につけ、自分の良さや、強み(複雑なコミュニケーションをやりこなす力、文章を構成する力、複合的な知識・情報から判断する力)を生かして働いていけると思います。

これらの力を養うために、高大接続改革と呼ばれる教育改革が文部科学省中心に行われています。その取り組みの1つに、「少しでも高校生が、『複合的な知識や情報から判断する力』や『複雑なコミュニケーションをする力』を養うような授業が受けられる状態になってほしい」という思いがあります。そのため、大学受験等の試験を変えていくことで、高校の授業の仕組みも変わっていくだろうという考えを持っています。だからこそ、センター試験をなくし、思考力や判断力を問うような「大学入学共通テスト」というものが出来ました。実際に共通テストの試行調査では、複数の資料の情報をから抽出して考えなければならない問題も出題されていたり、今まで教科書などでは紹介されてこなかった実験を用いた考察問題等も出題されていました。これらの問題は、大学入学共通テスト本番でも出題される可能性があります。また、大学入学共通テストのプレテストでは、複数選択で正解となる選択肢も存在していました。そのため単なる消去法ではなく、どの選択肢とどの選択肢が正しいのか考える力が必要です。

参考:日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に~ 601 種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算 ~

Frey, C. B., & Osborne, M. A. (2013). The future of emplyment: how susceptible are jobs to computerization? Oxford University Programme on the Impacts of Future Technology, Technological Forecasting and Social Change, vol. 114, issue C, 254- 280 2013.

③海外の大学の入試制度と比べた際の問題という理由

3つめに、海外の大学と比べた際の問題も指摘されています。日本は海外に比べ大学の世界ランキングが高くはないと多くの教育学者から指摘されています。一方アメリカやイギリスなどの外国の大学の多くは世界ランキング上位に登場していたりします。そのため、アメリカやイギリスなどの諸外国から入試制度などを学びたいという思いが日本の多くの教育者の中では以前からあったようです。アメリカではSATというテストやACTというテストを利用して入試が行われます。また学校に提出する書類も、高校の成績だけでなく履修科目の内容や平均値、また推薦書やエッセイ等多様な書類を提出するといわれています。ある研究者によれば、アメリカは「学力以外の面(適性や課外活動での経験など)も含めて多面的な基準で選抜している」と論文を通して伝えていて、高校の成績も日本の成績の付け方に比べかなり細かくつけているそうです。

このように、センター試験のように1点を争って単に学力だけで評価するのではなく、受験生の力を多面的に見る必要があるのではないか?という問題提起から高大接続改革が行われたと考えられています。実際に、大学入学共通テストでは導入だけでなく、多くの大学で2021年度入試から、事前に提出する提出書類の中に「『主体性』『多様性』『協働性』に関する経験」について受験生自ら書く項目が追加されます。

単なる知識や暗記にとどまらなず、受験生の学力や力を多面的にみるために、センター試験がなくなり、大学入学共通テストが導入されたのでしょう。

参考:資料8 各国の大学入試について
なぜセンター試験は廃止されるのか 大学入試改革について

センター試験がなくなり、共通テストがはじまる時代に私たちができること3つ


ここまでセンター試験がなくなり、共通テストが導入された背景についてご紹介していきました。いかがだったでしょうか?簡単に先ほどまでの内容を要約すると

  1. センター試験はテクニックを用いて点数を稼ぐこともでき、受験生の本当の実力を測れていない可能性があったから。
  2. 社会変動により、受験生に求められる力が「複合的な情報や知識から判断する力」、「複雑なコミュニケーション力」などに変化しました。上記の力を養うような授業を展開してほしく、ゴールとなるテストをかえることで高校等の授業がこれらを養うような授業になると期待されているから。
  3. 日本の大学は上位に入っていないため、海外の大学等の入試制度を導入することでより多方面から1人1人の受験生を見たいから。

です。

では共通テストに向けて私たちのした方がいいことは何でしょうか?

①最新の情報を手に入れましょう。

共通テストについて最新の情報を手に入れることが大事です。というのも、共通テストは2019年の11月に、英語の外部試験導入を延期したり、2019年の12月に、大学入学共通テストの記述問題の導入を延期するなど様々な動きがありました。そのため、最新の情報を常にチェックしておくと良いと思います。具体的にはニュースをチェックしておく、文部科学省の高大接続改革のページ等や大学のホームページを見ておくこともおススメです。

※弊社でも共通テストのニュースや模試情報、また試行調査の分析をしたページを掲載しています。よければご覧ください。

②【受験生向け】大学入学共通テストの試行調査を解いてみましょう。

こちらは受験生向けのおススメになります。個人的におススメなのは大学入学共通テストの試行調査(2017年度、2018年度)を解いてみることです。実際に、自分が入試で使う予定の科目によってはセンター試験と大きく変わっている問題もあると思います。
具体的には

  • 日常生活と関連しているような問題
  • 複数回答が必須の問題
  • 複数の情報を統合したうえで解答する問題
  • 今まで教科書等では書かれていない実験内容等から考察する問題

などが載っているかもしれません。

これらを実際に解いてみることで自分はどんな力が足りていないか考えるきっかけになるかもしれません。
参考:平成30年度試行調査
平成29年度試行調査

【共通テストとの違いがまるわかり】大学入学共通テストとセンター試験の全科目分析特集

③ゴールから逆算してやるべきことを決めていきましょう。

実際に、ネット等で共通テストの情報を手に入れつつ、試行調査の問題を解いてみた後は、志望する大学やゴールから逆算してやるべきことを決めていきましょう。テストが変わろうとも、勉強すべき内容が大幅に変わったわけではなく、センター試験を受ける際に必要だった知識は大学入学共通テストの際にも使う知識の可能性があります。そのため、やるべきことをピックアップしてやる方針等を決めていきましょう。

※とはいえ、1人でやるべきことを逆算して受験戦略を立てることは難しい部分もあるかもしれません。弊社ではオンライン等を使いながらの受験の無料相談を実施しています。何かお困りの点がありましたらお気軽にアクシブアカデミーにご連絡ください。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回はセンター試験がなくなる理由についてご紹介してまいりました。高大接続改革により、これ以外にも指導要領が変更となったりなど様々な変化が教育現場では叫ばれています。

受験生・高校生の皆さまは、「いろいろ変わっちゃったけどどう勉強していこう…」と悩むかもしれません。迷った際は1人で抱え込まず良ければ第三者に発信してみてください。弊社でも皆様の力になれたらと思っています。よければご連絡下さい。



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