こんにちは。アクシブblog予備校です。
今回は大学入学共通テストについて解説していきます。
センター試験が2019年になくなり、2020年に大学入学共通テストが導入されますね。
大学入学共通テストとは、センター試験に比べ、思考力・判断力・表現力等を図る難しいテストのことです。2020年度にセンター試験の代わりに大学入学共通テストのテストが始まります。
いったいどんな試験なのでしょうか?そして私たちは大学入学共通テストの対策をどのようにすればいいのでしょうか?
今回この記事では
- 大学入学共通テストの導入の経緯やどんなテストなのか?
- 大学入学共通テストの実施日時・科目、出題方針や難易度
などをご紹介してまいります。
大学入学共通テストとは ①導入経緯
では早速大学入学共通テストについて説明していきます。まずは、「なぜ大学入学共通テスト」がはじまったのかについてです。大きくは、「社会が受験生に求める『力』が変わった」からです。いくつか具体例を説明しながら、「なぜ大学入学共通テストが導入されたのか」説明します。
大学入学共通テストが導入された理由①社会が変わったから。
センター試験がスタートしたのは1990年代、すでに30年以上の月日がたっています。当時は正確な知識をインプットすることなども重要視されていました。しかし、近年はAI等の発達、ITの発展により、機械が自動化できる仕事等が増えてきました。時代がセンター試験当時と大きく変わっています。そこで求められる力が変わったといわれています。
具体的に受験生をはじめ子どもたちにこれから必要な力は、知識の獲得は前提として「知識を活用する力」が必要だと考えられています。知識を獲得することは、AI等でもできる可能性があり、人より正確に早く知識をアウトプットする力があるかもしれません。しかし、いくつもの知識を組み合わせて、情報を抽出して活用する力は(現時点では)人間だからこそできる強みだといわれています。そのため、これらの力を養っていくことで、将来社会に出た時に、自分の良さを生かして仕事に就くことが出来るのではないかと思います。
詳しくは、弊社でも別記事にまとめていますのでよければこちらをご覧ください。論文等を引用しながら詳しく解説しています。
大学入学共通テストが導入された理由② 高校等の授業と大学等の授業を上手に接続するため。
高校等の現場では、高校生等を含む子どもたちが将来社会で活躍できるように、「他者と協働できるようにコミュニケーション力を養うような授業を作りたい」、「自ら課題や問いに気が付いて解決できるような深い思考力が育めるような授業を実施したい」と願う教員も沢山います。ところが、高校講師がいくら生徒のために素敵な授業を考えても、生徒が一生懸命授業を聞いたとしても、大学入試自体が、「知識を問うことをメインにした入試」であれば、生徒は入試で自分の頑張りを受験に発揮できず、逆に、知識をインプットするような勉強だけを続けた方が入試で得点を単純に取るという面では入試で得点が取りやすいのだと思います。そのため、せっかく高校で学んだのに、生徒がない可能性があるのです。
だからこそ、入試自体を大きく変え、生徒が将来活躍できる力を測定できる試験にし、高校の授業でも、問題解決する力を養う授業や、コミュニケーション力を育てる授業がやりやすくなるように、大学入学共通テストを導入する必要があったのです。
加えて、高校生を含む受験生が大学生等になった際にも、スムーズに環境意向ができるようにサポートする必要があります。そのため、高校生の時点で、大学で必要な、思考力や判断力や表現力を養う必要があります。大学入試の時点で、これらの力がどれくらいあるのか図れるテストを導入し、思考力・判断力・表現力を養うことは大学生活等を送る上でも必要だと明示することで、高校生を含む受験生も対策がしやすいのではという意見もありました。
これらの高校と大学をつなぎ、より学生が学びづけやすい環境を整備するために大学入学共通テストは導入されました。
これらの理由だけではありませんが大きな理由はこの2点が「大学入学共通テスト」が導入された理由です。
なお、大学入学共通テストは、2013年(平成25年)の教育再生実行会議第4次提言で具体的に案となって進められてきました。実に5年以上も大学入学共通テスト導入のために国は動いていたことになります。
参考:高等学校教育と大学教育との接続・大学入学者選抜の在り方について(第四次提言)
大学入学共通テストとは ②テスト概要
大学入学共通テストでは、これまで問題の改善や評価を重ねてきた、センター試験の良さを生かしながら、さらに「思考力・判断力・表現力等を問う試験」となる予定です。学習指導要領にのっとり、教科書を基礎として、今まで習ってきた知識が活用できているかどうかも問う試験となります。マーク式の問題でも、連動型の問題といって、連続する複数の問いに関して、その前と後が両方あっていないと得点を与えないような複雑な問題も出題予定です。
参考:令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストスライド資料
大学入学共通テストとは ③実施日時、科目
大学入学共通テストは、実施日時を「1月13日以降の最初の土曜日および翌日の日曜日」とすでに公表しております。2020年度の大学入学共通テストの実施期日は2021年の1月16日(土曜日)、17日(日曜日)になります。
大学入学共通テストで実際に出題される教科や科目の詳しい情報や、1日目、2日目の時間割、試験会場、出願手続き、検定料、成績提供などはまだわかっておりません。2020年6月30日までに公表されると言われています。
また実施される科目は、6教科30科目の予定ですが、2024年度以降英語が外部試験が導入されればなくなる可能性もあり、科目数が今後増減する可能性もあります。
詳しくは弊社での別の記事でご紹介しておりますのでよければこちらをご覧ください。
参考:令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱
令和 3 年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト出題教科・科目の出題方法等
大学入学共通テストとは ④出題方針、難易度
続いて大学入学共通テストの出題方針と難易度です。各科目ごとにご紹介してまいります。
①国語
言葉を手掛かりに、文章からわかった情報を多面的な視点から考えたり、目的や場面に応じた文章を書いたり読んだりする力を問うているそうです。現代文では、「論理的な⽂章,⽂学的な⽂章,実⽤的な⽂章」を中心に出題され、古典では古文と漢文の両方が出題されます。また出題は、大問ごとに1つの題材て問いを作成するのではなく、複数の文章から組み合わせて情報を抽出したうえで解答しなければならない問題等が出題されます。
②地理
地理は地理に関わる事柄を多面的に考え抜く問題や考える過程を大切にした問題が出題される予定です。地理的な⾒⽅や考え⽅を働かせて問題を解くこケースが多いです。また、地理に関わる事象の意味や意義なども特色などと関連付けて、単なる知識ではなく理解しているかを問うような問題も出題されます。また地理的な諸問題や社会課題などを解決に向けたアイデアを考える力を問う問題も出題予定です。
③歴史(世界史・日本史)
歴史に関わる事柄を多面的・多層的に評価できるような問題が出題されます。具体的には用語を単に聞く問題だけではなく、歴史的な事象や歴史背景などをふまえた解釈であったり、歴史を総合的に考察する力を求めています。情報から関連付ける力や検証する力なども問われる問題が出題される予定です。
④現代社会
現代社会の課題や人間としてどう在ればいいのか等生き方などを多面的に検討する力をはかります。⽂章や資料を的確に読み解きながら知識や基礎的な概念を活用して考察する力を見ます。
⑤倫理
⼈間としての在り⽅⽣き⽅に関わる倫理的諸課題を多層的に見ていきます。先人の哲学者たちの基本的な考え⽅等を⼿掛かりとして考察する⼒をみていて、批判したり、思考する力、多様な資料を手掛かりに情報を整理し、考察する力を見ています。
⑥政治・経済
現代社会における政治や経済や国際関係等について多面的な視点で考えます。現代における、政治経済などの知識を基盤に、文章や資料を正確に読み取りながら、考察する力、政治や経済の基本的な理論を使いながら活用する力を問うています。
⑦数学(数学Ⅰ,数学Ⅰ・数学 A,数学Ⅱ,数学Ⅱ・数学 B)
数学的な問題解決の過程まで問題で見ていきます。数学の問題を解く際の構想や見通しをたてられるか、目的に応じて公式を使い分けられているか、数学的に処理できるかなどを問います。また問題は日常に関連する事象や、教科書に載っていない題材などをもとに問題が作成される予定です。もともと知っている数学の知識を活用しながらこれらの問題をといていけるように問題を作成します。
⑧理科(物理基礎,化学基礎,生物基礎,地学基礎)
日常生活や社会と科学の関連を考えたうえで問題を作ります。問題は、⾝近な課題等について科学的に考える問題や、得られたデータを整理する過程などを問うています。
⑨理科(物理,化学,生物,地学)
科学等の基本的な原理や法則、概念などをもとに、自然の現象等から何がわかるか考え抜く問題が出題されます。受験生が実際に見たことのない実験や観察、調査に関わる問題も出題されます。これらをすでに知っている知識や法則等を活用して、考察したり計算したり分析したりする力を図ります。
なお現時点では理科の選択問題は実施しない方向性です。
⑩英語(リーディング)
英語のリーディングでは、様々な文章や文脈から概要や要点を理解する⼒や必要とする情報を読み取る⼒があるかテストします。実際のコミュニケーションを想定した問題恒星となっています。なお、発⾳、アクセント、語句整序などを単独で問う問題は作成しない予定です。
⑪英語(リスニング)
⽣徒の⾝近な暮らしや社会での暮らしに関わる内容についてや要点を把握する⼒や必要な情報をピックアップして聞き取る力を問うています。また、アメリカ英語にとどまらず多様な話者によって、イギリス英語や英語を母国語としない人が話す英語などを聞き取ります。
※英語4技能をバランスよく育成したほうがよいだろうという視点から、「リーディング」と「リスニング」の配点を均等とする予定です。
参考:令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針
なお、大学入学共通テストの難易度は、大学入学共通テストの試行調査において正答率5割を目指して作問しています。センター試験は正答率6割を目指しているので、現時点ではセンター試験よりも大学入学共通テストは難しいと考えられています。
まとめ
いかがだったでしょうか?大学入学共通テストの概要についてもまとめてみました。弊社ではほかにも大学入学共通テストについてまとめている記事もあるので、これらを読みながら理解を深めていただけたら嬉しいです。
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